一口香の湊屋(大野町)

今から、120〜130年前片山家十二世茂助氏の代に建築された。片山家の屋敷及ぴ一口香の製造場として現在も使われている。湊屋は、明暦元年(1655)創業の銘菓一口香の元祖である。屋根は、杉皮の上に瓦を伏せただけの"ならぺ瓦"であり、屋根の傾斜は緩かである。
一口香の看板の柱は、ひさし屋根の真中を抜いて、地上から立っている。この形は尾張徳川家の御用商人にのみ許されたものといわれている。


平野雄丈氏邸(大野町)

文化2年(1805)建立の平野家土蔵の棟札が保存されているが、この屋敷は、その前後に建築されたと思われる。
平野家は、酒造業の名家(酒の名は"鱗")であったので、この屋敷は、その帳場としてつかわれた。明治になって、雄丈氏の祖父、平野助三郎氏が、初代大野郵便局長を命ぜられ、この屋敷は、郵便局舎としても使われた。
旧家の屋根の"うだつ"は、防火対策として類焼、延焼を防ぐため設けられたといわれているがこの平野氏邸のうだつは、よく保存されて残っている。


旧まつや別邸(小倉町)

昭和7に建築され、まつや足袋産業の別邸であった。
現在は住宅として使われている。まつや産業は、まつや足袋の製造販売を、業とし、大いに繁盛した。