夜飴庵の句碑

◆所在地 常滑市奥条町社辺六四 総心寺境内
◆大きさ 高さ45p 幅21p 台座共 高さ80p 幅53p
◆建立年月日 天保三辰年(一八三二)七月二十七日 北条村森下

●文字
後の世も かくすゝしかれ 池の月
すへて人の よき国なれや はなすゝき
巨春

●由来
この句は夜雨庵巨春の墓に記されている。
巨春は江戸末期に俳句や画を嗜んだ人である。
北条か世木かさだかでないが、森下家から柴田石材店に養子に来た人である。
昭和三十年に本家(柴田)を解体した時に、夜雨庵と記した甕が出てきた。甕は夜雨庵の下に埋めてある。


総心寺(夜雨庵巨春の墓あり)
 旧常滑市の東部に位置し常滑〜半田国道沿いの北に面した山沿いに、萬年山総心寺がある。昔は寺の裾野は田ンポ一面であったので田中の寺と呼ばれていた。今でも奥まった山寺を思わせ春は桜、秋は紅葉と自然 の美しさが漂っている。その参道脇に、ひっそりと建っているのが夜雨庵巨春の墓で、名月ともなると樹々に降りそそぐ月の光が句碑にこぼれてそれはしっとりとした風情で、雨の夜、傘をさしておとずれたい。そ んな夜雨庵である。