瀬木本宮山

瀬木本宮山は千代の峯と称して、旧常滑町時代一番高い峰だったと聞いています。今では道路が四通八達したため、その千代の峯も削り取られてわずかばかりの高さになってしまいましたが、位置は昔通りです。
瀬木宮前線・新瀬木橋東交差点をそのまま東へ行き、中電事務所に添って左へ曲り、ただちに右へ曲りくねった右手に小さな祠があり、向って右に「高中西の宮」と彫られた碑があります(高宮は常石神社)。中の宮は「天王やま」と敬われて、毎年夏には「天王まつり」として奥条地区のみ祭事が行われています。
中の宮は神明杜と分かれて今日も栄え、参詣の拍手が絶えません。
町一番の高い所にあるお宮では参るのに困難な人もあり、遥拝所として今の国道247号線の歩道橋の中程を「拝場オガンバ」と呼びました。常石神杜裏の細道は、總心寺裏へと続く峯道です。北条からの参詣人には、今のユニーの北寄りの所に東へ降る坂がありました(今のパチンコ屋へ下る坂とは違う)。この坂は「幣振り坂」と呼ばれ、参詣の先達が御幣を振って、身を清めつつお詣りしたといいます。
ちなみに知多半島で一番高いのは、樽水の本宮山だと聞いています。