秋葉神社と常夜燈 [市場]

この秋葉さんは、旧市場郵便局前(正法寺の西下)にありました。それが、新道が出来た時にここへ移され、前の場所には防火水槽が出来ています。いずれも、町を火から守るためですナモ。秋葉さんは防火の神であり、常夜燈は舟のためにも頼りになる明りであったようです。昔は海の近くにあったのに今は建物や車に囲まれています。


正法寺のお富稲荷 [市場]

稲荷の祠の裏側より写す。左側は水野屋旅館です。西の土手は石垣があったそうですが、今はコンクリートになってしまいました。常滑城郭の西端と聞いています。
昔の柴舟通りの道巾は、私達の子供時代 (昭和の始め) には今の半分ほどだったような気がします。中戸地区へ行くのには堀(ホーリ)へ続く狭い前田通りをトキワ橋を渡り、タチバナ湯(今はありません)と木村床屋の間を通り、上の山へと曲がった右手に正法寺へ登る小道があります。
この辺りに狐が住んでいたそうです。ある人が上の山から夜に市場へ向って下り坂を正法寺の降り口まで来かかると、寺の小僧が坂をコロコロと目の前を行くので、「この夜更けにどこへ使いに行くのかな」と思いながら小僧の後について行くと、床屋と風呂屋の問から通りへ出た途端消えてしまい、自分の背中の食べ物が無くなっていたと聞きました。狐の棲処がお冨稲荷にあったのでしょうか。
終戦前まで市場町は芝居小屋、料理屋、芸者置屋などあった盛り場でした。そうした商売の方のお参りが多かったことでしょう。